ストレスチェック制度は、会社などで雇用されている労働者が抱えているストレスの状況について、定期的なチェックを行うとともに、本人に対してその結果を通知する制度です。このことによって、本人のストレス状況についての気付きを促すとともに、職場の課題を把握し、改善することを通じて、メンタルヘルスにおけるリスクを低減させるという効果を狙っています。しかし、ストレスチェック制度を実際に導入するにあたっては、一定の費用が必要となることも事実です。そのため、国でもこの制度に関連したさまざまな助成金制度を創設していますので、条件に合う場合には積極的に利用することが望まれます。

たとえば、ストレスチェック助成金は、労働者数が一定の規模未満の、ごく小規模な事業場において、産業医と契約をしてストレスチェックなどの取り組みを行った場合に受けられる助成です。従業員の人数に応じたストレスチェックの実費額を、上限の範囲内で支給が受けられるとともに、実施後に医師による面接指導などがあった場合についても、同様にその実費額が支給されます。小規模事業場であれば、産業医が職場の巡視や保健指導などの活動を実施した場合について、その実費の支給が受けられる小規模事業場産業医活動助成金の制度もあります。もちろん、そのほかにも、労働者数にかかわらない助成金がいくつか用意されていますので、内容によっては大規模な事業場であっても助成金を受けることが可能です。