人間ドックを受診した人のうちで、すべての項目において異常が見られなかった人の割合は、2012年のデータでは7.2%となっており、14人に1人は何らかの異常が見られた結果が出ています。異常が見られた項目として多かったものとしては、高コレステロールや肝機能異常、肥満の項目となっています。このような判定が出やすくなっている理由としては、生活習慣病に関する判定の基準が厳しくなっていることも理由として挙げられます。血圧が200mmHgや、総コレステロールの値が300mg/dl程度の方であっても病気を発症していない方がいて、治療を受けていない人も多いと考えられます。
そのような方であっても人間ドック学会の発表でいうと健康人に該当しますが、これらの数値を出している人は将来的に脳卒中などの病気を発症してしまう可能性があります。現在の症状として脳卒中や心筋梗塞について発症していなくても、将来において危険性が発生する人を発見していくことが大切になります。30歳以上の日本人では血圧が120から80以上の方は脳卒中の危険性が上昇することがわかっており、140から90以上の数値の方の場合では男女の性別を問わずに脳卒中の危険性が高まります。日本人の中で生活習慣病にかかる人の割合は年々上昇している傾向にありますので、年に1度の人間ドックの受診が勧められています。
人間ドックの受診対象者は現時点において病気を発症していない健康的な人となっており、症状が出ていないうちに検査を行うことで、将来における病気の危険性を把握することが可能になりますので早期の治療につなげることができます。
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